2005年11月29日

症例紹介 ケース006 GBRで作られた骨の経過

今回は単純にGBRで作られた骨にインプラントを埋入したケースなのですが、ちょっと視点を変えてGBRで作られた骨っていつ頃本当に自分のものになるのだろう...ということを考えていた頃に遭遇した症例です。このころはまだ当院では症例写真をアナログのカメラで撮って、プリントアウトしたものをスキャナーで取り込むという、今から思えば気が変になるような作業をしていたことを思い出します。もちろん取り込みは旧メンバーがやってくれていたのですが、ご苦労様でしたと言いたい気分です。それでは今回もつたない大月歯科医院のケースにお付き合いください。

<GBRで作られた骨が非常に柔らかく、オッセオインテグレートのための期間を長くした症例>
女性の方で左下臼歯部のカリエスで抜歯となった。ブリッジを希望されなかったので説明を行いインプラントによる回復を試みることとした。
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初診時パノラマです。左下7番のカリエスによる根破折により、抜歯となりました。
この症例では抜歯即時GBRという方法を選択いたしました。
その理由は
1.抜歯理由がカリエスであり、GBRを行う部分の骨の感染が無い。(PやPerでの抜歯では即時GBRはリスクが高いので当院では行いません。)
2.GBR部位の範囲が少なく、閉鎖が行いやすい。
ということだったと思います。
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左が抜歯直後で、右は肉芽をきれいにとって新鮮骨を出したところです。
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骨補填材(DFDBA)を入れて、メンブレンでスペースメイキング。このメンブレンがミソなんですが、これは企業秘密と言うことで...すみません<(_ _)>
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GBR後に撮ったパノラマです。
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6ヶ月ほど経過してインプラントの埋入を行いました。しかし!!骨が柔らかいのです。(手で回るくらい!!)どうしようかと一瞬悩みましたが、オリジナルの骨の部分の中隔部分の骨で少し止まったのでインプラントを埋入しました。でも柔らかいのがとても気になって治癒期間を長めにしましょうと患者様には説明し、治癒を待ちました。
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8ヶ月待ちました(^^;)。理由は特にはありません。とりあえず倍待てば何とかなるかな?という感じだったと思います。今ならいろいろ良い診断用の器械があるようですけどね。
2次手術ではAPFにて角化歯肉の保存を図ります。(昔の私の仕事ですのでツッコミはご勘弁を...)
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治癒後最終補綴物をセットしました。
ここまではよくある話!問題はここからどう骨が変化していくのかと言うことです。もちろん2次手術の時は臨床上は骨結合していました(回らなかったと言うことです)が、パノラマでは骨梁があまりきれいに認められなかったのです。これも患者様には説明して、定期的に経過観察をさせていただくことにしました。以下はその部分のパノラマの拡大です。
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左は埋入時、インプラント近心側の骨梁は不明瞭。右は治療終了時。GBRから1年6ヶ月。石灰化度は上がってるようです。当たり前ですけど...
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さらに3年後(GBRから4年目)ちょっとわかりにくいかもしれませんがほぼきれいに骨梁らしくなってます。完全に自分の自家骨として置き換わるのはこれくらいかかると言うことでしょうね。
患者様のご協力の甲斐もあり、現在もこのインプラントは問題なく患者様のお口の中でがんばって働いてくれています。
インプラントはいわば私の子供達のようで、いつもそそうしていないかと思いをはせております。

その後どこかの本でGBRの骨が自家骨に置き換わるのは3年ほどかかるというのを読んだことがありますが、なるほど、納得です...

お付き合いありがとうございました<(_ _)>

投稿者 ochan : 00:42 | コメント (0) | トラックバック