今回は骨幅の改善のためにベニアグラフト(骨移植)のオプションを使ってインプラントを埋入した症例をご紹介いたします。

パノラマレントゲン写真です。これだけ見るとインプラント埋入には問題ないようです。


CT診断(右下6番相当部位)


CT診断(右下5番相当部位)
主訴は右下臼歯部の咬合改善でした。
パノラマ上では下歯槽神経までの距離はあるようなのですが、欠損状態を長期に放置していたため幅がとても薄くなっていました。
CTによる診断ではインプラント埋入予定の部位に3−4ミリの幅しかなく、しかも対合歯との関係がこのままではとても悪い方向に埋入することになってしまいます。
インプラントも歯と同じで正しい方向に噛む力を与えてあげないと当然のことですが「噛めません」。もう一つ、骨を削って幅を確保するやり方もありますが、この場合、必要なだけの幅を得ようとするとかなりの骨の削除が考えられ、しかも「歯冠歯根比」がかなり悪くなってしまいます。
そこで骨幅の改善が必要と考えられ、GBRによる骨幅の改善も検討したのですが、あまりに量(改善しないといけない量)が多くなるため断念。
ベニアグラフト法による骨移植を行い、骨幅の改善を図ることとしました。
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手術後のパノラマ写真です。
移植してくる骨は、同側の下顎の奥歯のところからブロックで採取してくるのが一般的です。今回もそこから採取してきました。骨をとったところは当然皮質骨の部分はなくなることになりますが、ご心配なく、後からきちんと治って元に戻ります。
パノラマでは3本ピンで固定してあるのがわかります。
そして、約5−6ヶ月後にインプラントの埋入手術を行いました。


左側はフラップをあけた状態です。移植骨を固定したピンが認められます。このピンを除去し、移植骨が十分に生着しているのを確認後、肉芽組織等をきれいに除去し(インプラントのオッセオインテグレーションを妨げるおそれがあるから)、直径5mmのインプラントを埋入することができました。この時無理矢理力を入れすぎたドリリング、あるいは埋入時のトルクのかけ方を行わないよう注意する必要があります。

インプラント埋入後のパノラマ写真です。



オッセオインテグレーションの期間を充分待ってから、補綴処置へと入っていきます。
今後の課題は廷出している右上7番のマネージメントでしょうね。


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