上顎の臼歯部にインプラント治療を希望されたケースです。

パノラマを撮影して骨の量をだいたい見当をつけてみると...微妙です。10mmなさそうです。
しかも下顎骨はしっかりしていて、対合する下顎の大臼歯、かなり力強そうです(^^;)
通常通り、セットアップ模型を作成し、ステント作成、CTにて多方向からの検討をしてみることにしました。
大月歯科医院ではCTの術前診査は必ず行うことにしています。
逆にCT撮影ができないもしくは撮影に同意されない方のインプラント治療はお断りしています。これは『安心・確実なインプラント』を追求する当院の方針に反するからです。



CTの結果、骨の幅は問題なさそうですが、高さがやはり少なそうです。最高9mm,低いところでは8mmの高さしかありません。患者様ともよくお話をさせていただき、サイナスリフトを治療のオプションとして採択することにいたしました。
手術は岡山大学歯学部の口腔外科の先生と共同で行いました。だから手術中の全身管理も安心ですし、私たち外科医としても手術に集中できるところがいい点です。それに加えて手術を受けられる方の負担もかなり軽減されます。手術中の痛みなど全くありません。

上顎洞頬側よりアプローチ。
シュナイダー膜がきれいに見えています。
比較的自家骨が多く採取できたのでこれを利用し、上顎洞内に骨の造成を図ります。


予定通りインプラントの埋入も行いました。

手術直後のパノラマです。長さ15mmのインプラントを埋入しました。従って約7−8mmの高さを挙上したことになります。これはソケットリフトでは不可能な量だと思います。
<1ヶ月後の経過観察>


術後1ヶ月のパノラマです。
少しずつレントゲンにリフトアップされた部分が見えるようになってきています(拡大図の矢印の部分)。
経過は順調で、今後の治癒経過が楽しみです。
<術後約6ヶ月後の経過観察>

<術後約10ヶ月後の経過観察>

左上上顎洞の洞底が挙上されているのがわかります。
同時埋入の手術から約10ヶ月のところで、2次手術となりました。この時、頬側に角化歯肉がなく、非常に薄い粘膜で覆われていたため、遊離歯肉移植を併用したインプラント周囲の強化を図りました。



治癒後に仮の歯を作成していきます。


作成されたUCLAアバットメント(歯の支台のこと)と仮の歯。


仮の歯が装着された状態。
この状態でしばらく機能させて問題なければ最終補綴物を作成します。


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